【立地】オフィス立地の選び方|エリア別メリットと企業ブランディングへの影響
1. オフィスの立地が企業の印象を決める
オフィスの所在地は、単なる“住所”ではありません。
企業のブランド力、信頼性、採用力、そして働く人々の満足度まで左右する、極めて重要な要素です。
特に東京の主要エリアでは、立地によって企業イメージが大きく変わります。
たとえば丸の内は「格式と安定感」、渋谷は「クリエイティブと発信力」、品川は「アクセスとスピード」といった印象を与えるなど、選ぶエリアそのものが“企業の方向性”を象徴する時代になっています。
かつては「駅から近い」「家賃が安い」といった単純な条件でオフィスを決めることも多くありました。
しかし今では、立地がブランド価値や社員のモチベーション、採用活動にまで影響を与えるようになっています。
企業にとって、オフィスの場所は“経営戦略の一部”として位置づけるべき重要な判断軸です。
また、働き方改革やハイブリッドワークの浸透により、社員の通勤利便性や生活とのバランスも、立地選びの新たな基準となりました。「コストを抑える立地」ではなく、「価値を生み出す立地」を選ぶことが、これからの企業成長を支える鍵となります。
この記事では、東京都心の主要オフィスエリアを中心に、立地の特徴・向いている業種・ブランドへの影響をわかりやすく整理します。
これからオフィス移転や新規拠点設立を検討している企業担当者の方に、最適な立地選びのヒントをお届けします。
2. オフィス立地を選ぶ際の5つの基本要素
オフィス選定において重要なのは、“自社の業態・社員構成・将来計画”に合った立地を見極めることです。
以下の5つの要素を押さえることで、バランスの取れた立地判断ができます。
① アクセス(交通利便性)
主要駅や複数路線が利用できる場所は、通勤のしやすさだけでなく、来客対応や取引先とのアクセスにも影響します。
特に丸の内・新宿・品川はターミナル機能が充実しており、全国拠点を持つ企業に適しています。
② 周辺環境
銀行・郵便局・コンビニ・飲食店など、日常業務をサポートする施設が整っているかも重要です。
渋谷や日本橋などはカフェや商業施設が多く、打ち合わせや採用面接にも便利なエリアです。
③ コストバランス
家賃相場・管理費・保証金などの総コストを考慮し、長期的な経営負担を見積もりましょう。
同じ東京23区内でも、千代田区と品川区では平均賃料に大きな差があります。
④ 顧客・取引先との距離
営業拠点として機能させたい場合は、主要顧客や関連企業のエリアに近いことが大きなメリットとなります。
また、複数拠点を展開する場合は、エリア間のアクセスの良さも重要です。
⑤ ブランドイメージ
立地は、会社の第一印象を形成します。
高級感・先進性・安定感など、エリアが持つイメージと自社のブランド戦略を一致させることが理想です。
3. 東京主要エリア別の特徴と向いている業種
東京には数多くのオフィスエリアがありますが、それぞれに「街の性格」と「向いている業種」があります。
ここでは代表的な6エリアを紹介します。
|
エリア |
主な特徴 |
向いている業種 |
平均賃料相場(目安) |
|
丸の内 |
官公庁・大企業が多く、安定感・信頼感のある街 |
金融・保険・コンサルティング・商社 |
30,000〜45,000円/坪 |
|
渋谷 |
若い人材が集まり、トレンドと情報発信の中心地 |
IT・広告・クリエイティブ系 |
25,000〜40,000円/坪 |
|
新宿 |
交通の要衝であり、多様な業種が集まる商業エリア |
人材・不動産・サービス業 |
20,000〜30,000円/坪 |
|
品川 |
新幹線・空港アクセスが良く、全国展開企業に人気 |
製造・物流・テクノロジー企業 |
18,000〜28,000円/坪 |
|
五反田 |
ベンチャー企業やスタートアップの集積地 |
IT・制作・スタートアップ |
15,000〜25,000円/坪 |
|
日本橋 |
歴史ある企業と再開発が進む落ち着いた街並み |
商社・金融・医療系 |
25,000〜35,000円/坪 |
各エリアにはそれぞれの「街の性格」と「企業ブランドの方向性」が存在します。
同じ東京であっても、丸の内と渋谷では働く人の層も、街が発信するイメージも大きく異なります。
企業にとって大切なのは、「立地そのものを目的にすること」ではなく、自社の事業内容・顧客層・採用戦略と、街の印象がどれだけ一致しているかを見極めることです。
また、近年は再開発によって各エリアの価値が変化しており、丸の内や日本橋では伝統と先進性の融合が進み、渋谷や品川ではベンチャーと大手が共存する新しいビジネス拠点として進化しています。
オフィス選びを検討する際には、こうした“街の変化”にも注目し、企業の現在と未来の姿を映し出す立地を選ぶことが、長期的なブランド形成につながります。
4. エリア選びで失敗しないための判断基準
立地選びで多い失敗は、「賃料の安さ」だけで判断してしまうことです。
オフィスは企業の“顔”でもあるため、短期的なコスト削減よりも中長期的な価値を重視することが重要です。
判断ポイント
◆社員の通勤時間と満足度のバランスを取る
若手社員が多い場合は、渋谷・新宿などアクセスが柔軟なエリアが好まれます。
来客対応のしやすさは、取引先からの信頼感や営業効率を高める効果があります。
◆顧客接点の多い企業は来訪しやすい立地を選ぶ
商談頻度が高い業種では、交通の要所(東京・品川・日本橋)が有利。
来客対応のしやすさは、取引先からの信頼感や営業効率を高める効果があります。
◆成長段階に合わせた拡張性を確保
ベンチャーや中小企業は、再契約・フロア増床が容易なエリアを選ぶと安心です。
拡張や移転が柔軟に行える環境を確保しておくことで、事業成長のスピードを妨げません。
◆街のイメージと自社ブランドを一致させる
立地が企業の印象を形成するため、エリアの持つ雰囲気や街並みにも注目しましょう。
たとえば「丸の内のコンサルティング企業」といった一貫性が、ブランド認知を強化します。
◆将来の再開発・交通網の変化も見据える
大規模再開発や新駅開設が予定されているエリアは、将来的な価値上昇も期待できます。
今後の都市計画を踏まえて選定すれば、資産価値や利便性の面で長期的なメリットを得られます。
オフィス選びは、「今」だけでなく「3年後・5年後の自社像」から逆算することが成功の鍵となります。
5. 立地が企業ブランディングに与える影響
企業の所在地は、名刺やホームページ、採用情報において“信頼の象徴”となります。
たとえば「丸の内に本社を構える企業」と聞けば、自然と安定感や信頼性がイメージされる一方、「渋谷に拠点を持つ企業」は、トレンドやスピード感を想起させます。
立地ごとに形成されるブランドイメージには明確な傾向があります。
下の表は、東京主要エリアが与える印象と、それに適した業種の一例です。
|
エリア |
立地イメージ |
企業ブランドへの印象 |
向いている業種例 |
|
丸の内 |
格式・安定・信頼 |
歴史ある企業、上場企業の印象。信頼と安心感を演出。 |
金融・保険・商社・コンサルティング |
|
渋谷 |
創造性・スピード・トレンド |
若さ・発信力・時代感のあるブランドを形成。 |
IT・広告・ベンチャー・メディア |
|
品川 |
機動力・効率性・ビジネスアクセス |
全国展開・グローバル志向の印象を与える。 |
製造・物流・外資系企業 |
|
新宿 |
多様性・スケール感・ダイナミズム |
活気・規模感・人材の多様性を象徴。 |
不動産・人材・サービス業 |
|
日本橋 |
伝統・信頼・上品さ |
歴史ある企業の落ち着いたブランド価値を演出。 |
医療・老舗企業・金融 |
|
五反田 |
成長・挑戦・実践的 |
現場志向・ベンチャー精神の象徴。 |
IT・制作・スタートアップ |
また、採用活動・広報活動においても、立地は大きな影響を持ちます。
若手人材が多い業界では、通いやすさや街の雰囲気がモチベーションに直結します。
立地は、社員のエンゲージメントや定着率にも密接に関わる“ブランディング要素”なのです。
企業のブランドを体現する場所として、オフィスの立地を戦略的に選ぶことで、単なる「勤務場所」から「企業のメッセージ」へと変化させることができます。
6. まとめ
オフィス立地は、単なる利便性や賃料の問題ではなく、企業の未来を形づくる戦略的要素です。
丸の内の信頼感、渋谷の発信力、品川の機動力など、エリアごとの特性を理解し、自社のブランドや経営戦略と一致する場所を選ぶことが重要です。
また、事業の成長や働き方の変化に合わせて、立地を定期的に見直す柔軟性も欠かせません。
最適なオフィス立地を選ぶことは、社員の働きやすさを高め、企業の価値と信頼を持続的に成長させる第一歩となるでしょう。
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